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小説挑戦


二次創作

今年の初一本目

新年明けましておめでとうございます。

タピです。

ついに今年がやってきてしまいました。
新年最初のブログといえば、絵が描ける人なら描いたり。
年賀状に描いた絵を公開したりしますよね?
その描ける技術が羨ましいです。

自分は出来ないですからね。

去年一年間のお礼と今年の挨拶を含めと万能ですよね。
でも、やはりできないので、

自分には執筆しか出来ないので、一本書かせていただきました。

去年一番お世話になった作品で。

理想郷にて投稿されてた『ホームレスは好きですか!?』の特別番外です。
まあこんな作品あったなぁ程度に読んで、いただければ幸いです。

では、どうぞ。




毎年毎年思うことだが、冬なんて物は碌なもんじゃない。

寒いというのは言わずもがなだがそれが恐怖、そして俺にとってはそれは死活問題である。

大きな枠組みならホームレスにとって冬というのは激戦である。まあ一部の人には半年に一度の戦いがあるようだが、それは置いとくとして、生きるのが戦いだ。

常日頃から言っている事ではある。聞き飽きた人もいるだろう。

正直言い飽きた節も俺にある。

当然だ。十数年と同じ事を、この季節を繰り返しているのだから。

だけども、ということは……いい加減に慣れてきたという事でもあることを忘れちゃいけない。

何が言いたいかというと。


「我がダンボールハウスもここまで行くともはや天下をとれる気がする」


電気も通っていない。

ガスなんてあるはずが無い。

水なんて近所の公園から持ってきたもの。いやぁ、この時期になる蛇口が凍ってて天然の氷も手に入るんだよね、ということはさておき。

こんな不自由な環境だけれども、対応策さえあればどうにでもなる。

ぶっちゃけダンボールがあればどうにでも──ダンボールの重ねがけすれば、保温という意味では問題は無い。

加温は出来ないけど。

このダンボールハウスは森の一角に作られている可動式であり、本拠地である。

最も古いダンボールハウスとも言える訳で、築十数年といえば、そこそこの物件に聞こえる。聞こえてしまう。

不思議現象だね。

しかし、その物件の中の実態はと言うと……


「電気なしで、暖まってないこたつが一つという有様なんだよね」


今流行り風に言うなら


「電気が無いなう」


こんな感じだろうね。

なうというか、過去完了進行形で過去の事象から今に至って現在も進行中だよね。

でも、もしこんな呟きをしたら周りの反応で面白い物が見られるのでは無いだろうか。

まずはリツイートされて、「ちょ、おま」みたいな反応が返ってくる。

気付いたら公式リツイートされて、たくさんの人の目に触れて一躍話題になり──


「いや、それはないか」


せいぜいあって、電気会社からなぜかフォローされるぐらいか。

温かくないこたつは、ただの毛布付きテーブルだ。それでも、それなりに需要がありそうだから怖いな。

ん? 需要があるという事は利益に繋がる……お金が手に入る。裕福な暮らし!?

なんて、上手い話があるはずも無いので、俺は堅実にホームレス生活を続ける。

春夏秋冬を生き続ける。


「俺も冬眠できればいいのになぁ」


そしたら、寝て起きたら温かい春という最高の寝起きだ。

寒さに身体を震わす──ことは、最近は最新のダンボールのおかげでないが、気持ち的にも寒さというのを感じずにいられる。

もういっその事、穴掘ってそこにダンボールハウスを作って埋めるか。

土の中なら暖かそうだし……いやそれだと水の供給だとか、食べ物の問題だとかの問題が出てくるか。

現状でも、それなりに問題なのにそれ以上に困難な。

いやいや、もっと前段階から難しい点があるな。穴を掘るとか、結構大変だし。

かつて、穴を掘るのを生きがいとしていた悪の組織の三人(二人と一匹)がいたが、まあ彼らの場合はコンクリでも関係なく掘れるほどのプロだしな。

あれはいろんな意味で化物だと思うよ。星になっても生きてるしね。

穴掘りを人間の手でやるとするとそれはそれは重労働になる。このダンボールハウスが埋められるほど大きく掘れるかも分からない。


「あー、そうか。そんな時こそ人外の力を使えばいいのか」


人間で出来ないのなら人間とは思えない方法でやればいいだけの話だった。

この世界、正確には異世界だがそこにはとてつもない力がある。

所謂、魔法という力だ。

そして、その魔法の力を異常に持ってる知り合いがいる。

あいつにかかれば穴を掘るのも、朝飯前だ。

むしろ……


『あ、気合入れすぎて地球の裏側まで掘っちゃった、なのー』


とかありそうだ。

『スターライトブレイカー』──星を軽く破壊する者とは、まさにこのこと。

魔王降臨や冥王の異名は伊達じゃない。逆に役不足かもしれない。

新しい階級として、『魔王の中の魔王』とか『世界の頂点』とか言う風にした方がいいかもしれないね。

ただでさえ中に臭いのが一層に……はは、からかう材料が増えそうだ。

その名がつく事を楽しみだ。

魔王の砲撃により穴を掘る事が成功したとする。穴の深さを浅くするのに苦労して、いくつも穴が出来そうな気もするけど、まあいいか。

穴が掘れたらいよいよ埋める作業。

ダンボールをぽいぽいと穴に投げ込み、そこに自身も落下して組み立て作業をする。

ダンボールハウスの利点がここに生きるわけだ。組み立て可能の強みだね。

ちょちょいのちょいで完成させると次は土を被せる作業。

どうやって土で埋めるか……なにか仕掛けを用意する必要がありそうだ。

糸で引っ張ると土が次々と真上から落ちてくる! みたいな仕掛け。

最終手段は周りの土を蹴って土を落とせばいいか。

そんなこんなで見事にダンボールハウスが土の中に埋まる。そして、俺はその中で春が来るまで眠ると。

これがダンボール式冬眠法だ!


「即興で考えた割には意外といける気がする」


人間やれば出来るとは素晴らしい名言だよね。

もちろん、これにはいくつもの問題点があるわけで、それらもクリアしなければならないわけだが……寝ることが出来れば平気じゃないか?

世の中には不思議な人がたくさんいる。

四年に一度しか起きない人もいるんだから、俺が一冬を寝て過ごすなんてことは訳もないこと──だったら、いよいよ人じゃないね。

そもそもあの世界の住人を標準にしてはいけないか。

意思を持つゴキブリとそれと戦う人間っぽい何かの争いは印象に深く残っている。


「まっ、今年も例年通りに過ごすだけなんだけどね」


ホームレスに大晦日も新年もない。

ただただ必死に生きるのみだ。











「ええとイチロー、私に用って、何かな?」

「ん? あーフェイト来てくれたか」


フェイトが仕事で休みが取れたという情報を掴んだので、いつかやってみたかったことを試すために呼んだのである。

実はフェイトはかなり久々の登場のような気がする。

え、何が? 言わせんなよ、恥ずかしい。


「フェイトってビリビリできたよね?」

「び、ビリビリ? それって電気の魔法変換資質の事?」

「そう、それだよ」


電気。

本来であれば、生活に欠かせない物の一つだが我が家ではこれは欠落している事は周知の事実。

知らない人はいないと言っても過言では無い。

昔は、とある機械を使いとある人物を扱き使いその犠牲を基にして電気を発生させて時期もあった。

スカさんに頼んで、水力発電や風力発電を小規模で作ってもらったこともあった。

しかし、どれもが過去の話だ。

ハイリスク過ぎるのだ。

あ、最初のはノーリスクローリターンだったけど。

そんな数多の試行錯誤の上で、ついにこの案に至った。

この案によって俺はついにやってみたかったことができるようになるのだ。

なんてったって冬だよ? 今まで電気がなくて出来なかったんだよ。

それが出来る様になるなんて……夢心地だ。

それ自体も夢心地の気分にさせてもらえるしね。

ここまで言えば、わかるだろう……そう。俺がフェイトを使ってでもやりたかったこと。伝記がどうしても必要だった事とはつまり──


「こたつかな?」

「いや、電気風呂だけど」

「……ふぇ?」

「いやいや、電気風呂」

「冬っていったらこたつ、じゃないの? なのはが言ってたけど」

「お風呂じゃない? 温泉とか。ドラム缶で露天風呂、しかも電気風呂で疲労回復って夢のようじゃない?」

「え? あ……う、うん。そう、なのかもしれないけど」

「んじゃ、そういうことだからさ。今から風呂を温めるから待ってて。あー、そこにお茶があるから飲んで待ってて」

「う、うん。分かった」


火をつけるのはもうお手の物である。

なんと捨てられていたライターの火でボッとするだけで、火がつくのだ。

俺のライター捌きが火を噴くんだぜ。


「と、ところでこのお茶って、何? すごく不思議な味が……」

「雑草から搾り取ったお茶だよ?」

「ざ、雑草!? ……へ、へぇ~」


フェイトが若干引き気味である。顔もどこか青くなってる気がする。

お気に召さなかったのかもしれない。確かに不思議な味わいだが、なのはに何も言わずに飲ませたら『い、意外といけるね!』なんて、汗をかくほど興奮しながら喜んだのだが。

残念だ。

ちなみにアリサはこの味は雑草ねって目利きし、すずかはやんわりと断られた。

すずかはもしかして臭いだけで分かったのではないかと審議中だ。

すずかって結構鋭いところあるしなぁ。


「ちなみに、電気がありなら火とか出せる魔導師もいるの?」

「うん、いるよ。意外と身近に」

「身近……なのはは目からビームだし」

「な、なのはでもさすがにそれは……」


でも、そのうち出来そうな気がする。


「ほかに誰かいたっけ?」

「え!? せめてもう一人思いつこうよ。可哀相だよ! 最近地味とか言われて、空気とか言われて気にしてるみたいだし」

「でもなぁ、本当に思い出せないし」

「ちなみにその火を出せる人も、その地味な人の近くにいるよ」

「地味な人の近く」


地味……地味……

地味って言われてもなぁ。全く思い出せないから地味だとか、空気だとか言われるんだし。


「思い出せない」

「……はやて、ごめんね。私ははやての力になれなかったよ」

「まあそのはやぶさだか、はやてだかは置いといて。火を出せる人って?」

「言ったよね? 今。シグナムって言うんだけど……」

「誰?」

「昔、イチローが襲われた事がある──」

「ああ、あのホームレス狩りか。怖かったなぁ」

「ホームレス狩りって……」

「じゃあ辻斬り」

「……シグナム、ごめんね。私には否定できないよぉ」


そんなこんなで、フェイトと楽しい一時を過ごしながら、電気風呂を満喫した。

いやぁ、極楽極楽。

電気風呂のピリリって言う感じが、こう腰にキューっとくるね。それが、気持ちが良いし、なんだかとっても健康そうだ。

電気風呂から上がった後は、なんだかいつもより心なしか身体軽く感じる。

フェイトに感謝して、見送りをする。この後、なのはなんかと集まってどっかいくらしい。

俺も誘われたが……人気混みは苦手だしね。


「俺には新年なんて関係ないさ。毎年例年通り、いつも通り変わらずに、ね」


それでも……新年に海から見える黄金色のいつも通りのはずの日の出は、どこかいつも以上に綺麗に見える。

翌朝、手書きで書かれた年賀状が5枚が家の中にあった。

まあ新しい一年と言うのも悪くない。


「お礼にお前らには、ダンボール製の年賀状を返してやるか」






今年もこんなんですが、どうかよろしくお願いします。
今年こそは良作を書くぞーーーー!
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