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小説挑戦


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ありのままに─第10話─

昨日にメールと電話?

そんなのが着てたかなと思い、着信履歴、メール履歴を見ると何も残っていなかった。

すずかの思い過ごしかなと思ったが、
そもそも、かけてきた張本人そんなわけがない。

とすれば……


「アリサの仕業か……」

『アリサちゃんがどうしたの?』

「いや、今日アリサがうちにきてね。
着信とかメールとかのもろもろを削除しされたから、すずかのもなくなってたって言うこと」


自分のだけを消せばいいのに、なぜすずかのまで?
そういえば、なのはのも消えてるし。

うむ、不思議だ。


『そう。アリサちゃんもずいぶん心配してたよ?』

「え?誰を?」

『誰をってたつ……あ、そっか。ううん、なんでもないよ』

「誰をだよ……」


誰を心配したんだよ。
すずかも言いかけてやめちゃうしさ。

たつ……たつのこ!?

無理があるか。
妥当に考えたら俺かな、竜也だし。
でも、どうだろうな……アリサが俺を心配、か。

もし、それが本当なら普段のアリサの様子からは思いがけない行動だよな。
というか、そう思ってのあの発言ならかわいいと思うしなぁ。

だけど、人を弄ってばっかしで、あんまり周りを気にしないタイプでお嬢様だし。

ああ、でもあれで結構友達思いだからなぁ。
ありえない可能性ではないけど。

本人に聞くのが早いんだけど……

うん、絶対に答えてくれないね。


『アリサちゃんのことはいいとして』


アリサのことはいいとしてってかなりひどい言い様だと思うよ?
今日のアリサとなのはの発言といい、この3人娘は意外と仲が悪いのか?

それとも、俺が現実以上に仲良しだと思ってるだけとか。


『私も竜也君のこと心配したのになぁ』

「え?そうなのか」

『当たり前だよ。親友だし私の対等な相手なんだから、いなくなったら困るよ』

「後ろの言葉は聞いてなかったことにして、ありがとうな」


親友という言葉はとても嬉しかった。
まだ、この町に着てから1ヶ月しか経ってないのに、こうやって交友関係を持てた証だからだ。

まぁそれもなのはのおかげでもあるんだけどね。
そこらへんはすごく感謝してるんだよね、なのはには。

それにしても……対等な相手ね。
すずかまでそのことを気にしてるのは意外だったかな。


『ううん、当然のことだよ』


すずかはどこか誇らしげにしながらも嬉しそうに言った。

俺としても当然と言い切ってくれるあたりが本当にいい。
こういうスパスパというか、丁寧でありながらもハッキリ言ってくれるのは聞いてて清々しいね。

なのはも、丁寧だけどすずかに比べると幼いイメージだし、
なにより甘えっ子という感じなんだよね。

なのはの家ではそんな雰囲気ではないんだけど、二人だと結構ベッタリというか、
まぁ甘えてくるんだろうな。

それを別に俺は嫌じゃない……むしろ、好きというかかわいいな。
うん、かわいいな。

じゃれてくる子猫みたいで、しかも癒し系だ。

今日もそんな感じだったしなぁ。


それに対してアリサは、魔逆?
物事をスパスパ言うし、ハッキリさせるしね。

何より甘えないよな。

でも、ちょっとしたことで顔赤くなるのはかわいかったな。
普段見ない姿だから余計なのかな?


そして、そのずずか。
この二人のバランサーだよな、正直。

落ち着いた雰囲気に、おしとやかで、でもその中には熱いものがある。

うん、とても熱いものがあるよね!
あの時とかすごかったよ……

まぁそのおかげもあり、アリサとなのはとは、
また違う意味で親しくなったわけだからいいんだけどさ。

だから仲いいんだろうなぁ。
この三人は。

癒し系のなのは。
リーダーのアリサ。
バランサーのすずか。

お互いがお互いをカバーしあってて。

でも、あえて言うなら他にも、天然系とかギャグ担当とかいたら素晴らしいバランスだな。
まぁありえないと思うけどね。

それに今日分かったが、三人とも心配性でお節介なんだな。

 
「にしてもだ」

『うん?』

「経った一日連絡つかない程度で、これは心配しすぎなんじゃないか?」

『ううん、そんなこと無いと思うよ?』

「そんなもんなのか?」

『そんなもんなんだよ』


目の前にいてしゃべってるわけじゃないから分からないけど、
おそらく『だよ』って言ったときに笑顔になってたんだろうなぁと思う。

うん、推測でしかないけど。
すずかって綺麗な日本人の女の子って感じだから、笑顔が似合うんだよね。
なのはとは違った意味で。

絵になるって言うのかな?


「じゃあ、お節介な三人だな」

『そうだよ? 今頃気付いたの、竜也君』

「まぁね、といってもまだ1ヶ月程度の付き合いだろ?」

『うん、でも、あんまりそんな感じしないよね』


そう言えば、そうだね。と続けた。

仲がよくなるのに時間は関係ないということかな。


『今日は何をしてたの? 竜也君は』

「いきなりだね」

『う~ん、そうかな。でも、少し気になったから』

「気になった……ね。大したことないぞ? 今日はなの─」

『なのはちゃん!?』

「そんなに驚くところか? あとアリサも来たぞ」

『アリサちゃんまで……なんで私を呼んでくれなかったのかな?』

「ああ、それはだな。二人が……ん?」

『二人が、どうしたの?』


まてまて、竜也よく考えろ!
もし、もしもだよ。
ここで、アリサとなのはが誘うのを断ったからなんて言ったら、まずいんじゃないか?

まずいっていうのは、その……あれだ。

解散の危機ってやつじゃないか?
仲良し三人娘の。

いや、そもそもすずかが二人にのけ者されたからといって二人を恨むか?
俺と遊んだだけだぞ?

だったら平気な気がする…するけど、なんか危ない気がする!
主に俺の身に何が起こりそうだ。

根拠もないただの勘だけど……

どうするべきかな……本当のことを言ってもいいけど。
嫌な予感がする。

予感を信じてみるか。
嘘をつくのは嫌だけど……


「二人がね、すずかはたぶん忙しいから呼ばない方がいいって気を遣ったからかな」


く、苦しいよ。
この嘘は苦しいよ、自分で言っといてなんだけど。

それにいてから気付いたんだが、
これってばれたときってやばいような気がするぞ。


『そう、なんだ。気を遣ってくれたのは嬉しいけど、ありがた迷惑かな』


あれ、なんかこの発言は俺にとっては予想外というか、
二人にありがた迷惑なんて言っちゃったぞ!?

聞いちゃいけない言葉を聞いたような……


『あ、今の聞かなかったことにしてね。内緒だよ、竜也君』


ああ、でも、かわいく言われたから内緒でいいかなぁ。
てか、言ったらまずいんですよね? これって。

俺の心の奥底にしまっとくとするか。


『あ、いつの間にかこんな時間だね』


時計はすでに9時を回っていた。

すずかとしゃべってると楽でいいなぁ。
あの二人に比べて落ち着いてるからかな?


『じゃあ、今度は私も誘ってね、竜也君』

「了解。おやすみね」

『うん、じゃあ、おやすみなさい』


そう言って、すずかも電話を切った。

ああ、本当に長い一日だった。
でも、今日はまだ終わってない。

俺はこの後は魔法の勉強と練習をして、学校の宿題をやらなくちゃいけないからね。
ハードもいいところだよ……




─すずかSIDE

昨日も連絡がつかなかった、竜也君にようやく連絡が取れた。

竜也君は知らない、私が昨日どれだけ大変だったかを……

お泊り会のことで連絡をしようとしたのに、連絡が取れなかったので、
どうしたもんかと思ってるときに、アリサちゃんから電話が来た。

アリサちゃんからはよく電話は来るし、別に不思議なことじゃないから大して気にせずに電話に出た。

その電話の内容としては、竜也君を心配しているような感じだった。

実際に心配してるんだと思うけど。

アリサちゃんは自分の感情を素直に言うのが、苦手だけど私には分かる。
それにしても、アリサちゃんが他の人の心配を……

アリサちゃんは身内には優しいタイプだからね、
それほどまでに、竜也君が自分達の中に馴染んでるってことなのかな?


私はあれがなければこんなにまでは親しくなってなかったと思う。

そうじゃなかったら、なのはちゃんの友達の一人ってだけだったと思うし。
親友になっていないと思うなぁ。

ぶつかり合った方が、仲良くなれるっていうジンクスみたいのが出来ちゃった感じだけど。
でも、この場合はそれで仲良く慣れたからいいのかなぁ。

アリサちゃんとなのはちゃんはあのけんかで。

竜也君とはあれで……

私って誰かとぶつかり合わないと友達になれないのかな?
あ、でもそれを言ったらアリサちゃんも同じか。


それにしても、竜也君とこんなにしゃべったの初めて……かな?

そもそも、男の子とこんなにしゃべるのが初めてかもしれない……

あっという間に時間が過ぎるほど、楽しかったなぁ。
思わずたくさん笑顔になっちゃった。

竜也君に見せられなかったのが残念、かな。

今度は電話じゃなくてあって話したいな。


『すずか、部屋に入るよ?』


あ、お姉ちゃんだ。
こんな時間になんのようだろう?


「いいよ」

「お邪魔しま~すって、なんだか嬉しそうじゃない? 何かいいことあったの?」

「そんなに嬉しそうかな?」

「少なくとも私の目にはそう見えるよ」


そうなんだ。
やっぱり竜也君とのおしゃべりが楽しかったからかな。


「うん? もしかして、すずか好きな人でも出来た!?」

「え、違うよ、お姉ちゃん」


お姉ちゃんはせっかちだなぁ。
私の周りにはまず男の子だって少ないのに。

一番近くて竜也君だよ?
顔は綺麗だし、優しいとは思うけど……

好きとかじゃないんだよね。

アリサちゃんとかなのはちゃんとかと比べると、なんか違うんだよなぁ。
親友ではあるんだけど……

大切?
ううん、二人も大切な友達だし竜也君も当てはまるけど。

まだ、よく分からないなぁ。
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