小説挑戦


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雑記+

雑記だけであっても定期更新にするべきか、それとも書き途中であっても作品を投稿するべきか。
悩みはいつだって尽きませんが、暑さもいよいよ懲り懲りな今日この頃皆様は読書をしてらっしゃるでしょうか。

自分は最近は、というかここ半年の間はずっっっっっっと恋愛小説にばかり気を取られています。
とはいっても、お金のない学生の身では小説は高い!新品買うからなんだけど
だから妥協して無料のネット小説読むばかりです。
それも悪くないでしょう。ネットという性質上、自分の好みにあったものを見つけやすいの素晴らしき利点です。見つけてただですぐ読める。早い安い上手い(文章力とか表現力など)が揃ってるわけです。
お勧めの小説を中々あげなくなっては来てますが、あれ需要合ったんですかね? 紹介っていうか本当に感想をその場の勢いで書いてるだけでしたが。
しかも、進めるものは超オススメかマイナーを選ぶ偏屈ぶりでした。

最近読んだものでもハマったものがありますが、一番タイムリーなのは『頑救記』ですかね。え、もう理想郷から削除されている上に、今更過ぎてタイムリーじゃない?
あははーそんなバカなー。
色々と技を使えば今でも読めるので超オススメです。
他にもファンタジーを読んだり、たまになろうを掘っては物凄いハズレを引いたりなんて言うありがちな日々を過ごしています。

はてさて、このサイトの趣旨でもある小説の更新ですが。
モウカは一話だけはなんとか先が見えました。というか、ふとした拍子にぽんっとアイディアが浮かんで、何であんなにもあの展開にこだわっていたんだろうと、固執していたのか不思議です。
そんな訳で、ちょっとでも皆様に明るい話を振りました。

でも、実は筆が一番進んでいるのはオリジナルの作品でして……
需要がないのは分かっているんですが、どうしても書きたいのです。すみません。
挑戦したいお年頃なんです。

そう、つまりですね。
書きました。
以前、駄文として上げたものをほぼ正式状態になるように改稿加筆しました。
自分がどこかにあげようとして書くと、こういうふうに変わるというのも以前のと比較して見てもらうと面白いかもしれません。

では、興味が有る方はどうぞ




1.
 自己紹介の反対位置にある他者紹介。自分のことを他人に紹介させられるのは、何だか不思議な感覚でもある。黒板に白いチョークで書かれているのは、成瀬成海(なるせなるみ)の字。つまりは自分自身の名前。今の心境を表すなら、転校してきた転入生か、はたまたは教育実習でやって来た新任の気持ちとでも言うべきか。
 新天地でもって、ワクワクを抑えられないようなポジティブな性格の人であれば、このシチュエーションはさぞかし気合の入るところではあるのだろうが、生憎とそこそこに面倒くさがり屋で、人前に立つのもそれほど好きではない俺には興奮も力も入らない状況だ。
 クラスの担任の先生による簡単な紹介を終え、今度は自己紹介。名前、年齢と簡単な趣味を言うだけの無難な自己紹介だ。この学校へ来た立場上、生徒の心象を良くするためにも笑顔を忘れてはならない。第一印象が良ければ心的距離は近いものになる。
 生徒の反応はといえば、三つに別れる。多少は興味があってほどほどに視線を向ける生徒。全く興味がなく、友だちと喋ったりしている生徒。興味を向ける機会と余裕が無いのか、ずっと寝てる生徒と必死に宿題を解いている生徒。大体予想していた通りの反応なので、別に気してはいない。俺だって高校生の頃は、彼らと同じような反応をしただろう。
 適当な自己紹介を終えると、担任の先生が質問のある生徒はいるかと尋ねるも、挙がらない手。担任の先生もこちらを見て苦笑する。俺も合わせて苦笑する。先生、この雰囲気が困るからって俺に振らないでください。
 これが中学生以下なら、「彼女はいますか?」とかそれなりにプライベートを聞かれたりする良好な反応が出るのだが、高校生となると興味があっても手は中々挙がらない。殊勝というか、特殊というか、高校やクラスの雰囲気や風潮によっては、手が挙がるどころか積極的に関わってくれたりするが、これが正常な反応ではあるだろう。自分が学生の立場なら、手を挙げることもないし。
 最後に、気軽に相談室に相談して来てね! と無駄に愛想振りまいて宣伝をして教室を出ていく。
 熱心な先生も居たものだ。少しでも生徒のためにでもなればと、相談室の紹介を含め、こうやって朝のHR(ホームルーム)に俺を紹介するのだから。果たしてそれに気付いている生徒は何人いるのだろうか。いないとは思うが。
 自分が紹介された教室は三年二組。クラス分けには文系理系を軽く分ける程度で、成績順だとかは関係ないらしい。重要なのは学年で、今の対象は三年生、所謂受験期に当たる学年だ。高校生活や人生の中でも重要な転換期であり思春期の中でも繊細な歳になる。少しでもその負担を和らげればという意図があって、先生は俺を紹介したのだろう。
 生徒への気遣いが行き届くいい先生だね、本当に。自分が生徒になりたいぐらいだ。
 時間を巻き戻せるわけもなく、ましてや当事者になれば教師に対するこういった客観的な評価は出来ないだろうから、今だからこそ思える感想だろう。生徒の立場からすれば最も良い評価で良さ気な先生あたりで落ち着きそうだ。
 この学校、私立片山学園は山を強引に切り崩して建てられており、さながら土地開発の一環のように建てたれている。そのためか敷地は裏山を含め、かなり広く、充実したスポーツ設備を整えている。一周四百mのトラックを有する校庭。公式大会を開けるであろうサッカーグラウンドはナイター設備完備。大会指定にされる観客席まで備わった野球グラウンドなど、これだけ見れば強さは二の次に置いといて、スポーツに力を入れているのが分かる。
 欠点という欠点は交通機関だろうか。専用ハイスクールバスを出しているとはいえ、駅から二十分は少々遠い。
 校舎は東西に分かれていて三階建て。西を普通教室、東を特別教室とし、二階に渡り廊下があり外に出なくても中履きで行き来出来るようになっている。さっきまで居た三年二組の教室は、西の校舎の三階だった。
 その間。東西の渡り廊下に君臨するは、相談室だった。
 自分のこれからの勤務先である。保健室を学校の身体の先生とするなら、相談室は学校の心の先生、通称スクールカウンセラーが在勤する場所である。
 そう、本来であれば歴としたスクールカウンセラーがいなければならないのだが、呼ばれたのは俺。臨床心理過程を一応は卒業したとはいえ、経験ほぼ無しの未熟者。スクールカウンセラーの人員不足はしょうがないとしても、本当に自分でいいのかという不安は拭えない。なにより、本職ではないのだ。そんな中途半端な人間が人の心に触れることを許していいのかと、思ってしまう。心理学を少しでも学べば、軽んじて出来る職業ではないのに。
 この学校の理事長は父の親友だ。せっかく作った相談室なのに、そこに当てはめるべき人材がいないことを嘆いて、最終手段での自分の採用で合ったらしいが、そんなやっつけ感なら無い方が良いかもしれないのが正直な気持ちだ。
 やるからには真面目に対処するが、誰だってヤブ医者にかかりたくないだろう。
 その理事長、片山さんが言うにはそんなに重く受け取らずもっと気楽に、人の愚痴を聞く程度でいいと緊張を解そうとしてくれたが、気楽になんてそうなれない問題だった。
 俺としては、後人が見つかればすぐにも引き渡すつもりでもあったし、自分でもまともな人を探すつもりでもある。一応は、心理過程を卒業したのだ。その手の知り合いには幾つかの目星はある。
 だから、それまでの繋ぎ。
 それを目標として、相談室の先生という役割を担うことにした。
 ここまでが経緯。
「お邪魔しまーす」
 慣れない他所の家にお邪魔する心境で室内に入る。
 室内はそこそこに埃臭かった。この学園が建てられて以降、一度として使われなかった管理もされていない封印の部屋を開けたのだから、そりゃそうだろう。しかし、誰にも使われていなかったからこそ、新品同様とも言えるのかもしれない。
 この部屋の構造は三部屋に分かれていて、まず渡り廊下に繋がる入り口のある部屋。そこから奥に二つに分かれている。大部屋一つに小部屋二つといったところだ。誰にも聞かれたくない相談を受けるときなどは、奥の部屋を使える親切設計なのだろう。もしくはそういう部屋を相談室に当てはめたのかもしれない。
「一時的なつもりとはいえ、ここが俺の職場ね」
 たった一人の、自分だけの職場。
 初めて自分だけの部屋を与えられた子供のような、そんな気持ちが沸き上がってきたりしたが、そんな前向きな気持ちだけでなく、後ろ向きな気持ちも常に付き纏ってもいた。
 特に果てしなく不安は大きい。
 バイトでもそうだが新しい職場はいつだって緊張するし、必ず職場での人間関係には羨望に似た期待と恐怖に似た不安を感じるものだ。不安に限って言えば、人間関係だけでなく仕事をこなせるかどうかなど上げればキリがないほど感じる点は多いだろう。
 しかし、その多くは先輩や先任者の助けによって大きく不安は削がれ、協力をもって期待が叶えられることが多いのではないだろうか。
 それに比べここには先任者はいない。正確に言えば、今日の先立ってのHRでの紹介をしたクラスの担任はそこはかとなく協力をしてくれそうではあるが、厳密な意味で彼は自分に協力しきれはしないだろう。人間関係ではある程度の架け橋になってはくれるだろうが、仕事に関して言えば援助は期待できない。
 専門職なのだ致し方あるまい。
 この相談室という特異な立ち位置は、今しがた築かれ始めたばかりであり、言うなれば自分こそが先任者であり先駆者だ。それも同士や仲間など無くただ一人の先駆者である。相談室の歴史を、自分のような若造の手によって築いていかなければいけないのだから、やはり不安は必然と大きくなっていく。
 これが野心家であったりするならば、歴史を刻んでいるこの一刻を興奮し楽しんで止まないのだろうが、どちらかと言えば平和主義の事なかれ主義としては、刻一刻と不安に押しつぶされそうな自分の心を心配して止まなかった。
 と、部屋に入ったきり思考を巡らしてばかりでは、どうしてもマイナス方面へと傾きがちなのでとりあえず手を動かすことにした。

 コンコンと軽くドアをノックする音が聞こえたのは、最優先事項として環境改善を挙げ、掃除を始めてから三十分後のことだった。奥の小部屋二つはまだ掃除し終わってないが、この大部屋のみは軽くではあるが掃除を終わらすことが出来た。ある意味ベストタイミング。
 第一号のお客さんかもしれない。仕事に自信はないけれど、やるからには精一杯努めねば。
 ノック音が聞こえてから大きく深呼吸し緊張を緩め、ドアを開ける。どうでもいいことだが、ドアは保健室と一緒で引き戸だ。保健室と一緒というのは偏見かもしれないが、自分が通っていた保健室は全てが引き戸だった。この学校ではどうかは知らないが、多分引き戸だろう。
 ドアを開けた先にいたのは、なんも変哲も無さそうな黒髪の男子生徒だった。
 ドアを開けたきり棒立ちし、時折彼は「あ、あ」と何かを言いたそうにしているが、言えないでいる。どうすればいいのか困っているのだろう。
 自分はその様子を伺うのみで声をかけはしない。
 彼の意思を尊重し、彼が率先して事を進めるまで待ってあげてるのだ──といえば聞こえがいいが、言おうか言うまいかおどおどしている姿が、実に少年らしくちょっとばかし面白いから眺めていただけである。もしかして、カウンセラー失格だろうか。いや、大丈夫。ここの理事長だって気楽にやれって言ってたし。
 それでも、意を決してここに来たのか真剣な眼差しで何かを訴えうかのように彼は言う。
「相談が、あるんです」
 なるほど。これは初仕事だが、いきなり大物が来るかもしれない。
 下手な緊張を見抜かれる訳にはいかないので、笑顔を絶やさずに少年に中へ入るように進めて入室させる。彼はお邪魔しますと居心地悪そうに言いながら中に入り、椅子に座らせた。
 たぶん、初対面の子だろう。ちょっとでも心的距離が近づくように自己紹介を明るく行う。
「さて、私の名前は成瀬成海って言うんだ。なるって二回重なってて人からは、なるるとかなるなる言われてるけど、あんまり好きなあだ名じゃないんだよね。あ、でも、好きに呼んでくれたらいいよ」
 さり気なく言われないように誘導する。俺の幼馴染のような呼び方がこれ以上増えるのはごめん被りたいからね。
「さて、君の名前は?」
「あ、ぼ、僕は屋寺憐って言います」
「やでられん、レン君ね」
 漢字が全然思い浮かばないな、なんて感想はさておきレン君はよほど切羽詰まってるのか、身を乗りして迫ってくる。
 これはいよいよ大変になりそうだ。
「肝心の相談なんですけど、ぼ、僕の命が危ないんです!」
「え」
 それはこんなちんけな相談室じゃなくて、警察に言った方が、と言おうとした時に俺は見てしまったのだ。
 閉めておいたはずのドアがそーっと横に開き、その隙間から目が一つと、
「僕、ヤンデレの彼女に刺されそうなんです!」
 少しではあるがうっすらと見える不敵に釣り上がっていた口を。



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たぶん、主人公への感情移入がしやすくなったと思います(当社比)
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