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小説挑戦


二次創作

ユーノの憂鬱

リリカルなのは二次創作です。

短編ものです。
ユーノの憂鬱とタイトルにありますが、オリ主です。
以上に注意してお読みください。

では、どうぞ。





『ユーノの憂鬱』


 いわゆる俺の行く学校──魔法学校というんは魔導師を目指すための学校であり、つまりはここに来るのは基本的に魔法が優秀で、頭のいい奴ばかりである。

 文字通り、基本的にではある。

 もし、全員がそうであるなら俺が入ることは何かの間違い……いや、そうじゃなくても俺が入ったのは何かの間違いだと思うが、まぁそれは置いとくとする。

 年齢は以外にバラバラ。

 俺のように十代前半のやつもいれば、俺の年齢の半分ぐらいのやつもいる。

 まぁそういうのは大抵は天才君で、俺なんかが……俺たちなんかが到底敵うはずも無い。


「今日の授業ってなんだったかな?」

「魔法の構築の正しいやり方」

「えーまじか?」

「嘘を教えたら可愛そうだろ? 俺は睡眠学習だ」

「「それだ!」」

「いや、みんな勉強しようよ」


 このように馬鹿なやつらもいるわけだ。

 当然のように睡眠学習と答えたのは俺だけどね?

 一人だけ真面目に答えてるやつもいるが、そいつは何を間違えたのか、俺たちといつもグルを組んでる。

 しかも、真面目な彼はなんとこの学校でトップの成績であり、飛び級生なんだ。

 いるところにはいるものだ、天才ってやつは。


「そんな堅苦しいこと言わないでよ、ユーノ。友達だろ?」

「そうだぞ、みんなで落ちこぼれれば、先生なんて怖くない!」

「僕は単位を落とすのが怖いんだよ!」


 そもそも、僕はスクライアの代表として云々とさらに愚痴をこぼす。

 それなら俺たちと付き合わなければいいのに。

 俺たち三人はそう思うが、それは言わない約束だ。

 前に言ったことあるんだが、その時はユーノが悲しそうな目で見られ、罪悪感に苛まれたからだ。

 何故か知らんが、ユーノを泣かしたら男が廃るような気もした。


「でも、なんだ。ユーノが真面目にノートとってくれっるなら、俺は安心して寝れるな」

「そうか、その手があったか! ならユーノ……頑張って」

「絶対に君達には見せないから!」

「そういわないでよユーノ、ともだ──」

「友達だろって言うのかい?」

「うん、その通りだけど?」

「ただの便利屋扱いじゃないか!」


 友達だろ? と言って他力本願丸出しの俺と同年代の男、通称ダラク。

 実はこのダラク、この学校内にたくさんの友達を持っている。

 それだけを聞くと、さも人気者で俺たちと連れ立っているのが不思議に見えるが本人曰く、


「友達って大切じゃない。色々と俺を助けてくれるしね」


 とんだ捻くれ者である。というか、俺は人として間違っているように見えるのが……気のせいなのだろうか?

 そんな奴なので、じゃあ俺らと一緒にいる利用価値って何だ? と、少し答えを聞くのも怖い質問だが本人に聞いてみた。

 自慢じゃないが俺たちはとてもじゃないがダラクを助けられそうには無いからな。

 その質問を聞くや否や、ダラクは目を丸くして驚いた。

 さては、こいつ。俺たちとはそういう利害関係にあらず、ただ純粋な友情での付き合いとでも言うのでは無いか。

 そう俺が思った直後だった。


「ジンたちに利用価値なんてあると思うの!? おいおい、過信もほどほどにしてくれよ」


 俺の中で何かが切れたような気がする。

 なにかな? 俺の靴の紐かな? 不吉だね。


「OK分かった。ダラク……おまえを一度奈落に落とす!」

「……ふっ。洒落たギャグでも言ったつもりかい? これだから価値の無い友達は」

「や、やめなよ! ジンもダラクも授業前に喧嘩なんかしたら──」

「やれやれー。俺が審判努めてやるよー」

「ちょっと! 煽らないでよ、オチ」


 オチと言われた男もこれまた俺と同年代。

 この面子の中では一番頭が弱く、一番落ちこぼれている。

 そんなオチは、魔法なんて関係ないね。拳で語ろうぜ! とか言うのを心情にしている。

 おまえはこの学校に来る意味無いだろ。

 だのに、その拳……いわゆる喧嘩の腕はなく。

 ひたすら逃げ足に特化してる奴だ。

 ただ……悔しいことに魔導師としては優秀だ。

 一応ここは魔法学校だしな。

 ただし重要なのは、魔導師としてはというところ。本人はあまり魔法を使いたがらないと言う変わり者ゆえに落ちこぼれだ。

 魔法学校なのに得意の魔法を使いたがらないとは、ほんと捻くれものだ。

 ということで、やっぱりおまえは魔法学校に来る意味無いだろ。


「ダラクとは喧嘩したことなかったな。まぁどうせオチよりも弱いんだろ? おまえなんかデコピンで十分だ」

「ふんっ。オチと一緒にしないくれるかな? ボクは弱くない」

「ああん! 誰が弱いだって!」

「お前が喧嘩が弱いと言ったんだよ、オチ」

「違うね。ボクは頭が弱いと言ったんだよ、オチ」

「よーし、分かった。おまえら二人をまとめて相手にしてやる!」

「「それは俺(ボク)のセリフだ!」」

「ああ! もう!」


 俺たち三人が一斉に拳を握り殴りかかろうとすると、ユーノにバインドで止められてしまった。

 ユーノは魔法の才能溢れる、天才君だ。

 そんな彼の魔法は俺たち三人では解くことなど出来ない。

 いや、唯一解ける可能性持つ男がいるが彼は攻撃特化型の魔法。さらに、魔法は使わないと言う問題児なので、結局誰も解けない。

 ユーノはそんな悶え苦しむ俺たちを、上から見下ろすように見ている。

 くっ! これが才能と言うやつなのか!

 俺が心の中で悪態を付きながらもがいていると、教室のドアが開いた。


「…………」


 教室に入ってきた先生が無言で俺たちを見ている。

 呆れているのか、状況を把握しているのか……どちらにしろ無言で見つめてきた。

 このままではみんなお咎めを食らってしまう可能性がある、何やってんだおまえら、と。

 ただでさえ普段から目を疲れてるのにこれ以上はっ!


「せ、先生ユーノ君が許可無く魔法を使ってます!」

「え!? じ、ジン!?」

「ボクが必死に止めたのに、邪魔だと言ってボクまでバインドで縛られました」


 俺の意図に気付いたのか、ダラクが話をあわせてくる。

 この手のことが、最も得意なダラクだ。きっとこの後はダラクが何とかしてくれる。

 今までだってそうだった。

 ダラクが何とか先生を言い包めてきたおかげで俺たちは退学せずにすんでいる。

 だから、今回もきっと!


「先生! 俺とジンが喧嘩しようとしたのに、ユーノに魔法で邪魔されました。無断で魔法を使ったユーノを怒ってください!」

「おまえたちは廊下にたってろ! もしくは縛られてろ!」


 馬鹿の発言によって授業を強制退室。

 ああ、これでまた卒業から遠ざかった。


「……あ、言っちゃった」

「「だから馬鹿は嫌いなんだ!」」

「え? 俺が悪いの!?」

「なんで、僕まで……」


 巻き添えで、涙目になってるユーノが少し可愛く見えたのは錯覚だと信じたい。


「ああ、そうだ。一番の問題児はおまえだぞ、ジン」

「え?」

「ちゃんと書いとけよ。この間の事件の反省文」


事件……ああ、あの自称天才君撃墜のことか。

………………。

「それで、事件ってなにやったのさ?」

「いや、事件って言うほど大げさなことじゃないさ」


 廊下に立たされながらも、会話を続ける。

 もしかしたら、反省しろと言う意味を込めて廊下に立たせてるのに、こうやってほのぼのしゃべってたら意味が無いんじゃないかと思うが……まぁいいか。

 よくよく考えれば、こういうことしてるから問題児扱いされるような……でも、今が楽しいからいいか。


「しょうがないな、おまえの話を聞いてやるよ」

「暇つぶしだけどね」

「はいはい、ありがと」





 事の真相──これもやはり大げさすぎるほどの表現だとは思うけど、せっかく暇なので語ってみるとする。

 自称天才君に絡まれたのは今から三日前のことだった。

 自称天才君は、それはもう自身ありげな感じで、道を胸を張りながら大股で歩やってきた。

 俺はもちろんのこと、やつのことは知ることも無く、いきなり声をかけられたので何事かと思った。


「ねぇ、君が噂のジン君だって言うんだってね?」

「どんな噂かは知らないけど、そうだよ」


 ~~君だって言うだってね、と言う輩は大抵じゃどうしようもないような奴らばっかしのような気がするけど気のせいだろう。例え今俺が目にしてる彼からも同じような雰囲気を感じるが、それも気のせいだ。

 というよりか、噂って何さ?

 むしろ俺がその噂を聞きたいよ。


「士官学校始まって以来の問題児、て言う噂だけど……あれ? 本人に自覚は無いのかな?」

「始まって以来って、ずいぶんレベルの低い問題児だな」


 それに言い方がやけに皮肉というか嘲笑っているように聞こえる。

 嫌な優等生の典型的タイプのような奴だな……。

 俺が先生に問題だって言われるのはそれこそ、授業を寝たりサボタージュすることぐらいだ。

 それが問題っていうのならこの士官学校もずいぶん優秀、というかある意味問題だと思うぞ。

 いい子ちゃんだらけの学校……考えるだけで鳥肌もんだ。


「君は歯牙にも止めてないみたいだけど、この間の教官暴行事件とか、問題じゃないかな?」

「あれは模擬戦だった」

「不意打ちしたのに?」

「戦闘は授業の前から始まってるってしょうっちゅう言ってる先生だから、模擬戦をやると言った瞬間に攻撃しただけじゃないか」

「屁理屈って言うんだよ?」

「この場合は自業自得か正論じゃないか」


 まぁなんだ。あの先生にしたって自分の言動が問題なのは分かってたみたいだし、お咎めは無かったけどな。

 ただ、授業の度に俺に警戒線張ってるけどさ。

 あの発言を撤回すればいいのに……。


「そんなのは君の主張だろ、問題児であることには変わりないね」

「それこそどうでもいいけど……。それで俺に何の用?」


 ここまで嫌味ったらしく絡んだ繰るのだから、どこかの少年漫画のように「決闘だ! これに負けたらこの学校を出て行ってもらう!」とか言い出すんだろうな。

 はぁ……どこまでもありふれた奴だよ。


「僕はね。天才の僕の将来に影響が出てきそうな人にはこの学校にいて欲しくないんだ」


 ほらおいでなすった。


「それで、どうおまえに影響出るんだ?」

「そんなの決まってるじゃないか! 君みたいなのがこの学校の卒業生にいるとなるとまるで僕たちまで君と同じように見えてしまうじゃないか! まったく腹立たしいよ」


 おまえの発言の方がよっぽど腹立たしいよ。

 それにしても筋が通ってない。

 まぁこういうタイプって自分以外の人は、あまり見ていないタイプだよな。ならしょうがないかもしれないけど。


「それに僕は……あの先生に憧れて、尊敬してるんだよ!」

「ただの嫉妬じゃん!」


 しかも、迷惑な行為を行う類のファンとかにある厄介な崇拝の仕方だよ。

 俺も本当に面倒なことに巻き込まれたものだ。





「ふ~ん、いるところにはいるんだね。そういうの」

「希少だよな。出来れば遭遇したくないけど」

「ボクとは違って、そういうやつは友達少ないだろうね」

「ダラクも実は嫌な奴だよなー……」

「うん? 何をいってるの、オチ君。オチ君はボクの親友だから、嫌な事なんてしないよ」

「君付け……そうか、俺たち以外の前だとそうやって猫を被ってるのか?」

「ボク猫好きだよ?」

「ああ、もういい。わかったってーの」

「それで結局どうしたの、決闘したの?」

「闇討ちした」

「「「闇討ち!?」」」

「間違えた、不意打ちをした」

「同じようなもんでしょ!?」


 何を言うフェレットさん。

 闇討ちは卑怯者がすることで、不意打ちは奇襲奇策。戦術的であり戦略的であり、真正面からの正当法ですよ?


「具体的にはどうしたの?」

「いや、あいつなんだかんだで魔導師としてのうではありそうだったから『僕の変身シーンに且目せよ!』とか言ってる間に攻撃した」

「うわ……外道」

「ついで『ななな、何をするんだ!?』とか言い出したから止めの一発くれてやったら、終了」


 まぁこの後先生に暴力のシーンを見られて、反省書を書く羽目に……。

 本来なら退学ものだけど、理由が理由だけに反省書のみになった。向こうは実質挑発しただけなので、魔法使用未遂程度の懲罰になった。

 俺も俺で挑発に乗ったのが悪かったと思ってるので、甘んじてこの処罰を受けた。

 どんなことでも余計な面倒は素直な心持で減るからね。


「なんだ……大したことないじゃないか」

「どうして、ショックを受けてるんだ?」

「いや、これはもう……手に汗握る戦いが語れると期待してたのに……おまえには失望したよ!」

「俺はそんな戦い望んでない!」

「おまえらうるさいぞ!! 黙って立ってろ!」

『すみませんでしたー!』

「だから、どうして僕まで……」


 俺たちとつるんでるのが運のつきというものだぞ?

 それより俺からすれば、なんでユーノみたいな本当の優等生が俺たち落ちこぼれと一緒にいる方が不思議なんだけどね。


「……はぁ、仲間に入れてやると言ったのは君だったじゃないか、ジン」

「うん? そんなこと言ったっけな?」

「まぁね。ジンは覚えてなくとも僕は覚えてるよ」


 うーん、ともすれば、俺とユーノの出会った最初の頃の話なのかな?


「ところで俺たちはいつまで立っていればいいんだ?」

「あ、それボクも思ってた」

「おまえ達はこの後、俺と模擬戦な。おまえらが起きれなくなるまでの朝までコースだ!」

「な、先生後慈悲を!」

「そこまでやったらむしろ、一生起きれなくなりますって!」

「ぼ、ボクは関係ありません。こいつらとは赤の他人です!」

「「裏切り者!!」」

「……はぁ」
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